勘違い?それとも… (※キラinザフト設定)


何なんだよ、あれは。
さっき俺が見たものは何なんだ…。
どういうことなんだ?俺にはキラがイザークに抱きしめられていたように見えたんだが。
しかもキラは嫌がっているようには見えなかった。
会話の内容だって、あれはまるで恋人同士の会話だったじゃないか……。





「イザーク…」
心配そうに呼ぶキラ。
「そんな顔をするな。ただのかすり傷だ」
普段は見せないような微笑み
。 (あれがイザーク!?随分と感じが違うじゃないか)
偶然二人が話しているところをみつけた俺は、気付かれないように見ていた。

「でも……本当に大丈夫?」
「大丈夫だ。ちゃんとお前に手当してもらったしな」
「それならいいけど。…でも、でもね」
「何だ?」

「無茶はしないで。…いつも心配なんだよ、イザークのことが」
泣きそうな顔をしていたキラはそう言いながら、だんだんとうつむいてしまう。
(イザークめ…!キラを泣かせた罪は重いぞ…)
とか思っていたら、イザークがキラの方へ近寄っていった。
「キラ…」
次の瞬間、イザークはキラを抱きしめていた。

(え…!?)
思わず自分の目を疑いたくなった。

――キラがおとなしくしていたから。

普通だったら抵抗するだろう。でもキラは抵抗なんてしていなかった。
それはつまり…
(嫌じゃない…ってことだよな。もしかしてキラはイザークのことが……)

「キラ、泣かないでくれ」
「だっ…て、僕…」
「俺はちゃんとここに、お前のそばにいるだろう?」
(そしてイザークもキラが好きということか…)
あんなに優しい表情のイザークなんて見たことが無い。
きっとあれはキラにしか見せない表情なのだろう。


(……なんだか目眩がしてきた)
いろいろと急に起こり過ぎだ。
しかもかなりショッキングなことが。


……だんだん二人の会話すら聞こえなくなってきた。



「アスラン!?」
後ろから俺を呼ぶ声がしたような気がする。

そこで俺の意識は一旦途切れていた。







そう、今思い出してもあれは恋人同士のようだった。
「しかし…」
「どうしたんですか?アスラン」
どうやら気を失った俺を医務室まで運んでくれたのはニコルらしい。
「…なぁ、ニコル」
「何ですか?」
「イザークとキラって仲良いのか?」
「え、そうなんですか?僕は知らないですけど…」

……じゃあ、俺が見たものは何だったんだ?

「どうしてですか?」
「いや、何でもないんだ。気にしないでくれ」


きっと夢でも見てたんだ……うん、あれは単なる夢だ。
今までずっと大切に想ってきたんだ。イザークなんかに盗られてたまるか!

これがいい機会だ。少しずつキラに気持ちを伝えていこう。

「よし!」
「ど、どうしたんですか?アスラン」
「ニコル、運んでくれてありがとう」
「いえ、別にそれは構わないですけど」
何故か少しビクついているニコルにお礼をしてから医務室を出る。


(キラを探して、あまりイザークに近付くなって言っておかないと)
あれがたとえ夢だとしても、イザークは要注意人物だ。
キラはいつもぽや〜っとしてるから危ないんだ。
…まぁ、そこも可愛いんだけどなっ!





そんなことを考えつつキラを探すアスラン。
彼とすれ違った者は皆、目をそらしていたという。



そしてニコルは嘘をついてしまったことを少しだけ後悔していた。
でも本当のことを言わなくて良かった、という気持ちの方が強かったが。
「何で気付かないんですかねぇ……」

キラとイザークの仲が良いのを、ちゃんと気付いていないのはアスランだけだった。

知らない方が良いこともある。……多分。


-end.


後書き。
何だこれー!?ヘタレ度MAX。
終わりも中途半端だし。
イザキラっぽくないよ、また。次こそ…次こそはイザキラをー!!

バイト中こっそり考えてたからか…??

いやいや。


問題は執筆レベルの低さだろう。




このアスラン単なる変な人だよ…
アスラン、ごめんね。
2004/10/16